ゆるっとファッション手帖

「似合わない」の思い込みを手放す。避けていた服と心地よく向き合うヒント

Tags: ファッション, 似合う, 服選び, 思い込み, 自分らしさ

その「似合わない」は、誰が決めたものですか?

クローゼットの中に、「これ、素敵だけど私には似合わないんだよね」「昔は着てたけど、もう今の私には無理かな」と、ついつい避けてしまう服はありませんか。あるいは、お店で手に取っても、「どうせ私には似合わないだろう」と、試着すら諦めてしまうアイテムがあるかもしれません。

その「似合わない」という感覚は、一体どこから来ているのでしょうか。

もしかしたら、過去に誰かから言われた一言かもしれません。 あるいは、流行の着こなしが自分には難しそうだと感じた経験かもしれません。 若い頃の自分と今の自分を比べて、勝手に「こうあるべき」という基準を作ってしまっているのかもしれません。

理由は何であれ、その「似合わない」という思い込みが、あなたのファッションの可能性を狭めているとしたら、少しもったいないことのように感じます。

体型変化と「似合わない」の思い込み

年齢を重ねたり、ライフステージが変わったりすれば、体型に変化があるのは自然なことです。若い頃と同じ服が似合わなくなったり、着心地が悪く感じたりするのは当然のことです。

でも、それは決して「あなたに似合わない」ということではなく、「以前とは違う着こなし方を探す必要がある」ということかもしれません。あるいは、「その服ではなく、今の自分に合ったサイズやシルエットの服を探せば良い」ということでもあります。

体型変化を「隠さなきゃ」と思うあまり、着るものすべてが地味になったり、動きにくいものを選んでしまったりすることも、もしかしたら「似合わない」という思い込みが生んだ結果かもしれません。

大切なのは、「以前の私に似合っていたかどうか」ではなく、「今の私が、その服を着て心地よくいられるか」という新しい視点を持つことです。

「苦手」を「好き」に変える、ゆるっと挑戦のヒント

「似合わない」という思い込みを手放すために、いきなり新しい服を買いに行く必要はありません。まずは、クローゼットの中で眠っている「避けていた服」や、お店で気になったアイテムに対して、少しだけ向き合ってみることから始めましょう。

  1. まずは「試着」という軽い気持ちで向き合う お店で気になったアイテムは、買う買わないは別として、まずは試着室へ持ち込んでみましょう。「似合わないだろう」という予想を一旦横に置き、ただ着てみます。 クローゼットの服なら、鏡の前でそっと合わせてみたり、短時間だけ着てみたりします。完璧なコーディネートを考えなくても大丈夫です。
  2. 「なぜ避けていたのか」を考えてみる 着てみて、なぜ「似合わない」と感じていたのか、改めて考えてみます。色が苦手なのか、形が合わないのか、着心地がしっくりこないのか。理由が分かると、対策が見つかることもあります。
  3. 「組み合わせ」を変えてみる 避けていた服も、いつもと違うボトムスやトップスと合わせてみたり、靴やバッグ、アクセサリーを変えてみたりすると、意外な発見があるものです。 例えば、派手だと思っていた色も、ベーシックな色と合わせれば落ち着いて見えたり、カジュアルすぎると思っていたワンピースも、きれいめの羽織りを合わせるとバランスが取れたりします。
  4. 「着たい」という気持ちを大切にする 流行や他人の評価よりも、「これを着てみたい」というあなたの素直な気持ちを大切にしてみてください。その気持ちこそが、あなたに一番似合う服を見つける羅針盤になるかもしれません。 もし、どうしてもその服単体では難しそうでも、「この色が好きだから、小物で取り入れてみようかな」というように、できる範囲で「好き」を取り入れることから始めても良いでしょう。
  5. 客観的な意見を参考にしてみる(ただし、鵜呑みにしない) もし可能であれば、信頼できる家族や友人に試着した姿を見てもらい、率直な意見を聞いてみるのも参考になります。ただし、その意見がすべてではありません。「なるほど、そういう見え方もあるんだな」くらいに受け止めておきましょう。最終的に「着ていて心地よいか」「自分がどう感じるか」が一番大切です。

「似合う」の基準は、あなたの中にある

「この服、私には似合わない」そう思った時に、立ち止まって少し考えてみていただきたいのです。その基準は、本当に今のあなたに合っているものでしょうか。

ファッションに「絶対的な正解」はありません。「こう着るべき」「この年齢ならこう」といった固定観念は、あなたの自由な発想を邪魔してしまうことがあります。

完璧に「似合う」服を探すことに疲れたら、少し立ち止まって、自分自身に問いかけてみてください。

あなたが「心地よいな」「気分が上がるな」と感じる服こそが、今のあなたに一番似合う服です。

「似合わない」という思い込みを手放し、気楽な気持ちで、避けていた服や新しいアイテムにゆるっと向き合ってみませんか。きっと、これまで気づかなかったあなたの魅力や、新しいファッションの楽しみ方が見つかるはずです。