ゆるっとファッション手帖

「この丈でいいの?」「ゆったりしすぎ?」服の丈やシルエットを「今の私」に合わせて選ぶヒント

Tags: 服選び, 体型変化, 着こなし, 心地よさ, 試着

年齢を重ねたり、体型が変わったりすると、今まで着ていた服の「丈」や「シルエット」がなんだかしっくりこなくなったり、どう選べばいいか分からなくなったりすることがあります。

特に、「この丈は短すぎるかな」「このシルエットは太って見えるかも」など、周りからどう見られるか、あるいは「こうあるべき」といった固定観念にとらわれて、服選びが難しく感じてしまう方もいらっしゃるのではないでしょうか。

でも、ファッションは自分を心地よくするためのもの。今回は、「こうあるべき」を手放して、今の自分が一番心地よく、そして素敵に見える服の丈やシルエットの選び方について、ゆるっと考えてみたいと思います。

服の「正解」を探すのはやめてみる

ファッション誌やSNSを見ていると、「スタイルアップする丈」「着痩せするシルエット」といった情報がたくさんありますね。もちろん、そういった知識も参考にはなります。

ただ、それが「絶対の正解」だと思い込んでしまうと、せっかく気に入った服でも、「でも、これは私には似合わないかも」「体型カバーできていないかも」と不安になってしまい、結局着る服がなくなってしまうことがあります。

ファッションに「絶対の正解」はありません。流行や他人の意見も大切ですが、それ以上に大切なのは、「今の自分がどう感じるか」です。

丈の選び方、「心地よさ」を基準に

スカートやパンツ、トップスの丈。少し変わるだけで全体のバランスや印象は大きく変わります。

かつては「ミニスカートは若い子向け」「膝丈スカートが上品」といったように、年齢で丈を区別するような考え方もありました。しかし、今のファッションはもっと自由です。

例えば、昔は膝上丈を避けていた方も、あえて少し短めの丈を選んで足元を軽やかに見せることで、全身のバランスが垢抜けることもあります。あるいは、長めの丈で気になる部分を優しくカバーしつつ、足首が見えるデザインを選んで抜け感を出すのも素敵な方法です。

「この丈は周りからどう見られるかな」と考えるよりも、「この丈なら、立ったり座ったりするのが楽だな」「この丈のスカートなら、歩くときに気分が上がるな」といった、「自分が心地よくいられるか」を一番の基準にしてみましょう。試着室で、全身を鏡で見て、色々な角度からチェックし、自分が「これなら気持ちよく過ごせそう」と感じる丈を選ぶのがおすすめです。

シルエットの選び方、「着太り」より「心地よさ」と「バランス」を

最近はゆったりとしたシルエットの服が人気です。体型を拾わず楽に着られるのが魅力ですが、「太って見えるんじゃないか」と心配になる方もいらっしゃるかもしれません。

確かに、ただサイズが大きいだけの服を選ぶと、着られてる感が出てしまったり、だらしなく見えたりすることもあります。でも、ポイントを押さえれば、ゆったりシルエットでも素敵に着こなすことができます。

「着太りするかも」という心配にとらわれすぎず、まずは試着してみることが大切です。そして、試着室の鏡で、自分が「楽ちん」「かわいい」「なんだか落ち着く」と感じるかどうかを大切にしてください。

試着室を「品定め」の場から「自分と向き合う」場へ

服の丈やシルエットを選ぶとき、試着はとても重要です。ただ、そこで「似合うか似合わないか」を厳しく品定めするのではなく、「この服を着ている自分は、どんな気持ちになるかな」「この服を着てどこに行きたいかな」と、ポジティブな視点や、未来の自分の姿を想像してみるのがおすすめです。

「このワンピースの丈、ちょっと短いけど、なんだか足元が軽く見えて気分がいいな。お気に入りのスニーカーと合わせて近所を散歩するのにぴったりかも。」

「このパンツのシルエット、いつもよりゆったりしてるけど、窮屈感がなくて座ったり立ったりがすごく楽。これならパートに行くのも苦にならないな。」

このように、心地よさや、その服を着てどんな時間を過ごせるかに焦点を当ててみると、これまで選ばなかった丈やシルエットの服にも挑戦しやすくなるかもしれません。

まとめ

年齢や体型と共に変化するのは自然なことです。その変化を「隠さなきゃ」「欠点をカバーしなきゃ」と考えるのではなく、「今の自分」に寄り添うファッションを楽しんでみませんか。

服の丈やシルエットに迷ったら、「こうあるべき」という正解探しはやめて、まず自分が「心地よい」と感じるかどうかを一番大切にしてみてください。そして、全身のバランスや、その服を着て自分がどんな気持ちになるかを想像してみましょう。

肩の力を抜いて、今の自分にフィットする心地よい服をゆるっと選んでいくことで、きっと毎日のファッションがもっと楽しく、自分を肯定できるものになるはずです。