ゆるっとファッション手帖

「変じゃないかな?」をなくす。周りの視線より「心地よさ」を大切にする服選び

Tags: ファッションの悩み, 自分らしく, 心地よさ, 服選び, プレッシャー

おしゃれをするとき、「これで変じゃないかな」「周りの人はどう思っているだろう」と、つい誰かの視線が気になってしまうことはありませんでしょうか。

特に、年齢を重ねたり体型が変わったりすると、若い頃のように気軽に好きな服を着ることに戸惑いを感じてしまうかもしれません。「この服はもう似合わないかも」「あの人ならどう着るかな」と、自分以外の誰かの基準で服を選ぼうとしてしまうこともあるかと思います。

でも、考えてみてください。その服を着るのは、他の誰でもない「あなた」です。そして、おしゃれは誰かのためにするものではなく、本来は自分自身が心地よく、そしてちょっと気分よく過ごすためのものです。

周りの視線が気になる気持ちを手放し、もっと自由に、心地よくファッションを楽しむためのヒントをいくつかご紹介します。

「変じゃないかな?」なぜ気になるのでしょう

私たちは子どもの頃から、周りの目を気にしながら社会の中で生きています。「こうすれば褒められる」「こうすると嫌がられる」といった経験を通して、無意識のうちに他人の評価を気にする癖がついているのかもしれません。

ファッションにおいても、流行や年齢による「こうあるべき」といった情報に触れる機会が多くあります。「これは若すぎる」「あの体型ならこれを着るべき」といった情報を見聞きするうちに、「周りから見て変ではないか」という点が、服選びの大切な基準になってしまうのです。

真面目に、周りの人との調和を大切にされる方ほど、この「変じゃないかな?」という気持ちが強くなる傾向があるように感じます。それは決して悪いことではありません。ただ、その気持ちが強すぎて、あなたが心からファッションを楽しむことの妨げになっているとしたら、少しだけ立ち止まって考えてみるのも良いかもしれません。

実は、周りはそれほどあなたの服を見ていないかもしれません

私たちは自分が思っている以上に、他人のファッションをじっと見ているわけではないものです。もちろん、強烈な個性的な着こなしや、明らかな場違いな格好であれば目に留まることもあるかもしれませんが、普段のちょっとした着こなしの変化に、そこまで注目している人は案外少ないものです。

もし誰かがあなたの服を見ていたとしても、それは「変」だと思っているわけではなく、「素敵だな」「良い色だな」と感じていることの方がずっと多いのではないでしょうか。

あなたが気にしている「周りの視線」の正体は、案外、あなた自身が作り出した「もしかしたら変だと思われているかも」という不安な気持ち、つまり自分自身の内なる視線である可能性も考えられます。

ファッションを「私のもの」にするための小さなヒント

「周りの視線」から「私の心地よさ」へ。服選びの基準を少しだけ変えてみるためのヒントをいくつかご紹介します。

1. 誰のために服を選ぶ?問い直してみる

服を選ぶとき、あなたは誰のために選んでいますか。 家族、友人、職場の同僚、それとも街ですれ違う見知らぬ誰かでしょうか。

もちろん、TPOに合わせて相手に配慮することも大切です。でも、毎日の普段着を選ぶほとんどの時間は、「誰かにどう見られるか」よりも「自分がどうありたいか」「自分がどう感じるか」を優先しても良い時間です。

「この服を着ると、なんだか気分が上がるな」「この素材、肌触りが良くて落ち着くな」といった、自分自身の内側の感覚を大切にしてみましょう。服を着た時に感じる心地よさが、一番大切な基準です。

2. 「心地よい」を最優先にする

体型カバーができるか、流行の色か、といった外側の基準よりも、「着ていて体が楽か」「肌触りが気持ち良いか」「締め付け感はないか」「肩が凝らないか」など、自分自身の「心地よい」という感覚を最優先にしてみてください。

サイズは表示だけでなく、実際に袖を通してみて、ゆとりや丈感を確かめることが大切です。素材も、見た目だけでなく、実際に触れてみて、自分の肌が喜ぶものを選んでみてください。

「心地よい」と感じる服は、自然とあなたの表情を明るくし、立ち居振る舞いを穏やかにしてくれます。それが結果として、周りから見ても魅力的な「あなたらしさ」に繋がるのです。

3. 小さな「好き」を積み重ねる

「流行の〇〇は似合わないから…」「この色は年齢的に難しいかも…」 そういった思い込みや外野の声は一度置いておき、純粋に「あ、この色きれいだな」「このデザイン好きだな」と感じる、小さな心の動きを大切にしてみてください。

たとえそれが「一般的」な基準から外れていたとしても、あなたが「好き」と感じる気持ちこそが、あなただけの魅力を引き出す源になります。すぐに全身に取り入れるのが難しければ、小物やインナーなど、目立たないところから好きな色やデザインを取り入れてみるのも良いでしょう。

自分の「好き」という直感を信じてあげる練習をすることで、少しずつ周りの視線から解放されていくのを感じられるはずです。

4. 失敗を恐れない、「これでいいんだ」と自分を肯定する

「もし変だったどうしよう」「失敗したくない」という気持ちが強いと、どうしても無難な服ばかりを選んでしまいがちです。

でも、ファッションに「絶対的な正解」はありません。人それぞれの体型も個性も違うのですから、同じ服を着ても感じ方は異なります。「こう着るべき」というルールはあくまで参考の一つです。

たまには「ちょっと冒険かな?」と思う服に挑戦してみるのも良い経験になります。もし「やっぱりちょっと違うな」と感じたとしても、それは失敗ではなく、「こういうのは私には合わないんだな」という新しい発見です。

完璧を目指すのではなく、「これでいいんだ」「今日の私はこれを着て心地よいんだ」と、今の自分と自分の選択を肯定してあげること。この積み重ねが、周りの視線を気にしない揺るぎない自信に繋がっていきます。

まとめ

「変じゃないかな?」と周りの視線が気になる気持ちは、多くの人が抱えるものです。でも、ファッションは誰かの評価のためにあるのではなく、あなたがあなた自身であるために、そして心地よく日々を過ごすためのツールです。

「周りから見てどう見えるか」という外側の基準から、「自分が着ていて心地よいか」「自分が好きだと感じるか」という内側の基準に少しだけ意識を向けてみてください。

自分の心の声に耳を傾け、「心地よさ」を大切に服を選ぶことで、きっとファッションはもっと気楽で、もっと楽しいものになります。そして、心地よい服を纏ったあなたは、きっと誰から見ても魅力的に輝いているはずです。

自分を大切にすることと、心地よいファッションを楽しむことは、きっと繋がっています。あなたの「ゆるっとファッション手帖」に、新しいページが加わりますように。