「おうち服」をアップデート。近所の散歩も楽しくなる、リラックスおしゃれのヒント
毎日を心地よくする「おうち服」との新しい付き合い方
おしゃれは好きだけれど、毎日気合を入れてコーディネートを考えるのは疲れてしまう。特に、おうちで過ごす時間や、近所へちょっとした買い物に出かける時の服(いわゆるワンマイルウェア)選びは、ついつい後回しになりがちかもしれません。
「どうせ近所だけだから」「誰にも会わないし」と、なんとなく着られる服を選んでいませんか。でも、実は一日の中で一番長く着ているのは、そんな「おうち服」や「ワンマイルウェア」だったりします。
特別なイベントのためのおしゃれも素敵ですが、毎日の自分が一番心地よくいられる服を選ぶことも、とても大切なファッションの楽しみ方です。完璧な着こなしを目指すのではなく、今の自分に優しく寄り添うような、リラックスしたおしゃれを取り入れてみませんか。
なぜ「おうち服・ワンマイルウェア」を見直すと良いのか
なぜ、日常の何気ない服を見直すことが大切なのでしょうか。
一日の気分を左右するから
私たちは、着ている服によって気分が変わるものです。肌触りの良い素材や、好きな色の服に包まれていると、それだけで心が落ち着いたり、少しだけ気分が上がったりします。自分自身のために、心地よさを優先して服を選ぶことは、毎日の小さな自己肯定につながります。
自分自身を大切にする時間だから
おうち服やワンマイルウェアは、誰かのためではなく、純粋に自分のために選ぶ服です。自分の体型や年齢の変化を受け入れながら、「今の自分が一番リラックスできて、ちょっとだけ気分が上がる服はどれだろう」と考える時間は、自分自身と向き合い、大切にする時間になります。
急な外出や来客にも慌てなくて済むから
郵便屋さんへの対応や、急な買い出し、思いがけない来客など、家にいる時でもちょっとした「外」との接点があるものです。部屋着感満載のまま慌てるよりも、少しだけ身だしなみを意識した「おうち服」を選んでおけば、そんな時にも心穏やかでいられます。
「心地よさ」と「ちょっとしたおしゃれ感」のバランス
では、具体的にどんなアイテムを選べば良いのでしょうか。「心地よさ」を最優先にしつつ、ほんの少しの「おしゃれ感」をプラスするポイントをご紹介します。
素材で選ぶ心地よさ
肌に直接触れるものだから、素材選びはとても大切です。
- 綿(コットン): 吸湿性が高く肌触りが良い定番素材です。
- リネン(麻): 洗うたびに肌に馴染み、風通しも良いので夏場にぴったりです。
- レーヨンやキュプラなどのとろみ素材: 体のラインを拾いすぎず、落ち感があって上品に見えます。
- 柔らかいニットやスウェット: チクチクしない、滑らかな肌触りのものを選びます。
伸縮性がある素材や、締め付け感のないシルエットのものを選ぶと、さらにリラックスできます。
シルエットで叶える安心感
体型変化が気になる方も、ゆったりとしたシルエットを選ぶことで、体型をカバーしつつリラックスした着心地を得られます。
- ワイドパンツやストレートパンツ: ウエストがゴムで楽ちんなものがおすすめです。足のラインを拾わないので安心感があります。
- ロング丈のワンピースやチュニック: 一枚でコーディネートが決まり、体型をすっぽりカバーしてくれます。
- ドロップショルダーのトップス: 肩のラインを強調せず、肩の力を抜いた印象になります。
色や柄で気分をプラス
毎日着る服だからこそ、色や柄で遊び心をプラスしてみましょう。
- 心が落ち着くニュートラルカラー(ベージュ、グレー、ネイビーなど)は安心感があります。
- 気分が上がるような、優しいアクセントカラー(パステルカラー、くすみカラーなど)を取り入れるのも良いでしょう。
- 派手すぎないボーダーやドット、小花柄なども、日常に彩りを添えてくれます。
「おうち服」を「おしゃれなワンマイルウェア」に変える小さな工夫
選んだおうち服に、少しだけ工夫をプラスするだけで、そのまま外にも出られるような「おしゃれなワンマイルウェア」になります。
- シンプルなアクセサリー: 小ぶりなネックレスやピアスを一つ加えるだけで、顔周りが華やかになります。
- 羽織りもの: カーディガンや薄手のジャケット、シャツなどを羽織ると、きちんと感が出ます。体温調節にも便利です。
- ストールやスカーフ: 首元に巻くだけで、一気におしゃれな印象になります。シンプルなトップスに映えます。
- 足元を整える: スリッパから、ソックス+フラットシューズやスニーカーに変えるだけで、外出仕様になります。
- ヘアスタイルやメイク: 簡単なヘアアレンジをしたり、眉を描いたりリップを塗るだけでも、気分が引き締まります。
これらはすべて、「こうしなければならない」ということではありません。あくまで「こんなこともできる」という提案です。その日の気分や予定に合わせて、できる範囲で取り入れてみましょう。
完璧主義を手放し、今の自分を受け入れる
体型が変わったから、年齢を重ねたからといって、おしゃれを楽しめなくなるわけではありません。むしろ、変化を受け入れて「今の自分」に似合う(そして心地よい)服を選ぶことは、自分自身を肯定することにつながります。
若い頃のようにトレンドを追いかけたり、誰かに「おしゃれだね」と言われることだけを目指すのではなく、「自分が着ていて心地よいか」「今の自分らしいか」という基準を大切にしてみてください。
シワがあっても、毛玉があっても、少しくらい色褪せていても大丈夫。それはあなたがその服を大切に着ている証拠かもしれません。完璧でなくてもいいのです。
まとめ
毎日袖を通す「おうち服」や「ワンマイルウェア」を、少しだけ見直してみる。それは、自分自身をいたわり、毎日の暮らしを少しだけ豊かにするための簡単なステップです。
肌触りの良い素材を選んだり、リラックスできるシルエットを選んだり、好きな色や柄を取り入れたり。そして、必要に応じて小物などをプラスしてみる。
「こうあるべき」という固定観念を手放し、「心地よさ」を最優先に、肩の力を抜いてファッションを楽しんでいきましょう。きっと、あなたの毎日はもっと心穏やかで、楽しいものになるはずです。