頑張らないおしゃれは「ラクさ」から。心地よいのにちゃんと見える服のヒント
ファッションの「頑張りすぎ」に疲れていませんか?
おしゃれは楽しみたい。でも、トレンドを追いかけたり、体型を気にしすぎたり、毎日「ちゃんとしなきゃ」と気負ったり…。いつの間にか、ファッションが楽しいものではなく、少し負担に感じてしまう。そんな経験はありませんでしょうか。
特に年齢を重ねたり、ライフスタイルが変わったりすると、「昔着ていた服が似合わなくなった」「何を着てもしっくりこない」と感じることも増えてきます。鏡を見るたびにため息が出て、「どうせ私なんて…」と自信をなくしてしまうこともあるかもしれません。
でも、大丈夫です。ファッションは、何も「頑張る」ためだけにあるのではありません。もっと肩の力を抜いて、自分自身が心地よくいられるためのものでも良いのです。
「でも、ラクな服だと手抜きに見えないか心配…」
そう思われる気持ち、よく分かります。おしゃれを諦めたくない、でも無理はしたくない。そんな方にこそ知っていただきたいのが、「ラクなのに、ちゃんと見える服」の選び方と着こなし方です。
「ラク」を選ぶことは、「手抜き」ではありません
まず大切なのは、「ラクな服を着ること=手抜き」という考えを手放すことです。今の自分にとって心地よい服を選ぶことは、決して後ろめたいことではありません。むしろ、心や体の声に耳を傾け、自分自身を大切にしている証拠だと考えてみてください。
では、どうすれば着ていてラクなのに、おしゃれに見えるのでしょうか。いくつかのヒントをご紹介します。
1. 素材に注目してみる
同じようなデザインの服でも、素材によって印象は大きく変わります。着心地の良いカットソーやニットでも、以下のような素材を選ぶと、カジュアルすぎず「ちゃんと見える」印象になります。
- 適度なハリや落ち感のある素材: 体の線を拾いすぎず、上品なシルエットを作ってくれます。ポリエステル混のブラウスや、きれいめなジャージー素材のトップスなど。
- 編み目が詰まったきれいめニット: ふわふわのざっくりニットも可愛いですが、目が詰まったハイゲージニットや、少し光沢のある素材のニットは、カジュアルさが抑えられ、落ち着いた印象になります。
- シワになりにくい素材: 移動中や座っている間に服がシワになってしまうと、少し疲れた印象に見えることがあります。形状記憶素材や、シワが目立ちにくい加工がされている素材を選ぶと、一日中きれいな状態を保ちやすく、結果的に「ちゃんと見える」ことに繋がります。自宅で手軽に洗濯できるかどうかも、ラクさの重要なポイントです。
2. シルエットのバランスを意識してみる
体型を気にしすぎたり、隠そうとしすぎたりすると、かえって服に着られているように見えたり、野暮ったくなってしまったりすることがあります。大切なのは、「今の自分にとって心地よいバランス」を見つけることです。
- ゆったりしすぎない適度なゆとり: 体から少し離れるシルエットは、体型を拾わないだけでなく、風通しも良くリラックスできます。ただし、全身をダボっとしたシルエットにしてしまうと、カジュアルになりすぎることも。トップスがゆったりしているならボトムスは少しすっきりさせる、またはその逆など、どこかに「落ち感」や「Iライン」を作ることを意識してみましょう。
- 「セットアップ風」に見えるアイテム: 上下の色や素材感を揃えるだけで、きちんと感が出ます。カットソーとパンツ、ニットとスカートなど、単体ではリラックスできるアイテムでも、セットアップ風にするだけでぐっと洗練された印象になります。ワンピースも、一枚でコーディネートが完成するので「ラク」ですが、素材選びでカジュアルにもきれいめにもなります。
3. 小物やヘアスタイルで「きちんと感」をプラスする
シンプルなラクチン服を着るときこそ、小物の力が発揮されます。頑張りすぎない範囲で、少しだけ意識してみましょう。
- 足元: スリッポンやスニーカーでも、きれいめなデザインや色を選ぶだけで印象が変わります。パンプスやローファーは、シンプルなパンツスタイルをぐっと引き締めてくれます。
- バッグ: 服装がシンプルなら、少しだけデザイン性のあるバッグや、素材感の良いバッグを選ぶと、アクセントになります。リュックでも、きれいめな素材や色を選べば通勤にも対応できるものがあります。
- アクセサリー: 大ぶりのものより、小ぶりで華奢なネックレスやピアス、ブレスレットなどをさりげなく身につけると、顔周りや手元が上品に見えます。
- ヘアスタイル: 服装だけでなく、髪を整えるだけでも全体の印象は変わります。さっとブラシを通す、一つにまとめるだけでも、きちんと感が増します。
心地よさ優先で選んだ服は、必ず自分を肯定してくれる
おしゃれは、誰かのためでも、流行に乗るためだけでもありません。一番大切なのは、着ている自分自身が心地よく、心穏やかに過ごせることです。
「ラクな服」を選ぶことは、「頑張らない」ことではありません。今の自分の体や心に優しく寄り添い、心地よさを追求することです。
心地よさ優先で選んだ服は、きっとあなたの味方になってくれます。服の力で気持ちが軽くなり、自然と背筋が伸びたり、笑顔になったりするかもしれません。
完璧じゃなくてもいい。「これでいいんだ」と自分を認めながら、心地よさという新しい基準で、あなたらしい「ゆるっとおしゃれ」を楽しんでみてください。それが、今のあなたを一番輝かせる方法だと、私たちは信じています。