おしゃれはバランスがすべて?体型や気分で心地よいバランスを見つけるヒント
ファッションの「バランス」って、気になりますか
おしゃれのセオリーとして、よく「バランスが大切」と言われますよね。ファッション雑誌やネットの記事でも、「黄金バランス」といった言葉をよく見かけます。確かに、バランスを意識することで、スタイルアップにつながったり、洗練された印象になったりすることもあります。
でも、この「バランス」という言葉が、私たちをちょっぴり窮屈にさせることもあるのではないでしょうか。「自分にはこのバランスが似合わない気がする」「体型が変わって、どんなバランスで着たらいいか分からない」と、悩みの種になってしまうことも。
「こうあるべき」というファッションのルールにがんじがらめになって、おしゃれが楽しくなくなってしまうのは、とてももったいないことです。このサイト「ゆるっとファッション手帖」では、完璧主義を手放し、肩の力を抜いてファッションを楽しむことを提案しています。
今回の記事では、ファッションの「バランス」について、「こうでなければいけない」という固定観念を手放し、今の自分にとって心地よいバランスを見つけるためのヒントをお届けします。
「黄金バランス」はあくまで「一つの例」として捉えてみる
ファッションの世界でよく語られる「黄金バランス」とは、例えばトップスとボトムスの丈の比率や、全体のシルエットの縦と横のバランスなど、一般的に美しく見えるとされる比率やシルエットのことを指す場合が多いようです。
ですが、考えてみてください。私たちの体型は一人ひとり違いますし、その日の気分や、どんな場所へ行くかによっても、着たい服や見せたい印象は変わります。雑誌に載っているモデルさんのような「黄金バランス」が、そのまま今のあなたの体型や気分にぴったり当てはまるとは限りません。
「黄金バランス」は、あくまでたくさんのバランスの取り方の中の「一つの例」として捉えてみるのはいかがでしょうか。「こうでなければおしゃれじゃない」と決めつけるのではなく、「なるほど、こういう考え方もあるんだな」くらいの軽い気持ちで受け止めてみるのです。
大切なのは「今の自分」が心地よいと感じるバランス
では、「黄金バランス」にとらわれずに、自分にとって心地よいバランスはどう見つけたら良いのでしょうか。
まずは、「こうしなきゃ」という義務感を少し手放してみましょう。そして、以下の点について、あなたの感覚を大切にしてみてください。
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試着の時に「全身」を見てみる: 服を選ぶとき、鏡で上半身だけ見たり、細かい部分ばかり気にしたりしていませんか。試着室では、少し離れて全身を眺めてみてください。他人の目を意識するよりも、「今の自分」がその服を着て立った時に、どんなシルエットになるか、どんな気持ちになるかを感じてみることが大切です。なんとなく「いいな」「落ち着くな」と感じたら、それが今のあなたにとって良いバランスかもしれません。
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「好き」や「心地よさ」を優先してみる: 「流行のバランスはこれだけど、どうも落ち着かない」「この丈がスタイルアップに良いらしいけど、なんだかソワソワする」と感じるなら、無理にそのバランスを選ぶ必要はありません。あなたが「なんとなく安心するな」「このシルエットだと心地よいな」と感じるバランスを優先してみましょう。ファッションは自分自身が心地よくあるためのものです。
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上下の「分量」を意識してみる: バランスを考えるとき、上下の服の「分量」を意識してみるのも一つの方法です。例えば、トップスがゆったりしているなら、ボトムスを少しすっきりさせてみたり。逆に、タイトなトップスにボリュームのあるスカートやワイドパンツを合わせてみたり。これは「こうしなきゃ」ではなく、「こういう組み合わせもできるな」という視点です。鏡を見ながら、「これだとどうかな?」と軽い気持ちで合わせてみるうちに、あなたの「好き」なバランスが見つかることがあります。
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小物をプラスして「重心」を調整してみる: 服そのもののバランスだけでなく、小物で全体の印象を変えることもできます。例えば、重心を少し上に持ってきたいな、と思ったら、ネックレスやストールを加えてみたり。足元にボリュームを出したいなら、少し厚底の靴を選んでみたり。バッグの持ち方を変えるだけでも、全体のバランスは少し変わって見えます。これも「こうすべき」ではなく、「こうしてみるとどうなるかな」という、遊び心を持って試してみるのがおすすめです。
完璧なバランスなんて探さなくて大丈夫
ファッションにおける「バランス」は、数学の公式のように一つの正解があるわけではありません。その日のあなたの体調、気分、そして「こんな自分でいたいな」という気持ちによって、心地よいバランスは変わるものです。
「体型をカバーしなくちゃ」「もっとスタイル良く見せなくちゃ」といったプレッシャーから少し離れて、今のあなたの体や心にフィットする心地よいバランスを、「探す」のではなく「見つける」ような気持ちでファッションを楽しんでみませんか。
完璧なバランスを目指すのではなく、「なんとなくいい感じ」「これが今の私には心地よい」と思えるなら、それがあなたにとって一番素敵なバランスなのです。