もう「似合う色」に悩みすぎない。気分で選ぶ、もっと自由な色のおしゃれ
無難な色を選びがちな毎日に、ほんの少し色をプラスしてみませんか
クローゼットを開けると、ベーシックカラーばかりが並んでいる。そんな方もいらっしゃるかもしれません。いつの間にか、白、黒、グレー、ベージュ、ネイビーといった、いわゆる「無難な色」ばかりを選んでしまうようになった。年齢を重ねるにつれて、冒険するのが少し億劫になったり、「もう派手な色は似合わないかも」と感じたり。
若い頃はもっと自由に色を楽しんでいたのに、今は何を着ていいか分からない。そう感じているなら、それはもしかすると、「こうあるべき」という誰かの基準や、自分の中で勝手に作ったルールに縛られているからかもしれません。
でも、ファッションはもっと自由でいいのです。特に「色」は、私たちの気分を上げてくれたり、普段の着こなしに新しい風を吹き込んでくれたりする、心強い味方になってくれます。「似合う色」という考え方に少し疲れてしまったら、一度そのこだわりを手放して、「気分」で色を選んでみるのはいかがでしょうか。
「似合う色」に悩みすぎず、「好きな色」「気になる色」から始めてみる
「パーソナルカラー」や「骨格診断」など、ファッションの世界には様々な理論があります。もちろん、これらは自分を知る上でとても参考になりますし、活用することでより魅力的に見える着こなしに出会えることもあります。
ですが、こうした理論にがんじがらめになってしまい、「この色は私には似合わないから絶対にダメ」「この色を着なきゃおしゃれじゃない」と思い込んでしまうのは、少し息苦しいかもしれません。本来、ファッションは自分自身が心地よく、楽しくあるためのもののはずです。
もし、「この色、素敵だな」「着ていると気分が上がりそう」と感じる色があるなら、それがたとえ「似合う色」と診断された色でなかったとしても、ぜひ試してみてほしいのです。大切なのは、他人の評価や固定概念ではなく、「自分がどう感じるか」ではないでしょうか。
「なんとなく」心地よい色を、小さな一歩から取り入れてみるヒント
とはいえ、いきなり鮮やかなトップスを着るのは勇気がいるかもしれません。そんな時は、小さな面積から色を取り入れてみるのがおすすめです。
- 小物からスタート: スカーフ、バッグ、靴、アクセサリーなど、面積の小さな小物から色を取り入れるのは、最も手軽な方法の一つです。例えば、いつものシンプルなコーディネートに、明るい色のストールを一枚プラスするだけで、全体の印象がぐっと華やかになります。
- 顔から離れた場所で: 顔色への影響が気になる場合は、ボトムスやカーディガン、アウターなど、顔から少し離れた場所で色を取り入れてみましょう。トップスをベーシックカラーにすれば、安心して色物のアイテムに挑戦できます。
- ベーシックカラーと組み合わせる: 派手すぎるかな?と感じる色も、白、黒、グレー、ネイビー、ベージュといったベーシックカラーと組み合わせることで、驚くほど落ち着いた印象になります。まずは普段よく着るベーシックカラーに合う色を一つ、選んでみるのはいかがでしょうか。
- 靴下やインナーで見えないおしゃれを: 誰にも見えない部分に、自分の好きな色を取り入れるのも素敵な方法です。おしゃれは、必ずしも人に見せるためだけのものではありません。お気に入りの色の靴下を履くだけで、一日気分良く過ごせることもあります。
色がもたらす「気分」の効果を味方につける
色は、私たちの心や気分に想像以上に影響を与えます。元気を出したい日は明るい色を、落ち着きたい日は穏やかな色を。今日は優しい気分だからパステルカラー、少し挑戦したい気分だからビビッドカラー。
「似合うか」よりも「着たい気分か」で色を選んでみる。そうすることで、マンネリしがちな毎日のファッションに、新しい発見や小さな楽しみが生まれるかもしれません。それは、完璧な着こなしを目指すのではなく、「なんとなく、今日の自分はこんな気分」という直感を大切にする、ゆるっとしたおしゃれの楽しみ方です。
ファッションは「べき論」から解放されて、もっと自由に
ファッションに「こうあるべき」というルールはありません。年齢や体型、トレンドに振り回されることなく、自分が心地よく、自分らしくいられる服を選ぶことが何よりも大切です。
色を取り入れることも、特別なことではありません。それは、今日の自分の心を表す一つの方法であり、日々の生活に彩りを添える楽しい遊びのようなものです。失敗を恐れず、まずは気になる色を一つ、小さなアイテムからでも取り入れてみてください。
色を味方につけて、毎日のファッションをもっと自由に、そして自分らしく楽しんでいきましょう。