おしゃれを「義務」にしない。心地よく楽しむためのファーストステップ
ファッションが「義務」になっていませんか?
「今日何着よう…」「これで本当に大丈夫かな?」毎朝、服を選ぶ時間。楽しさよりも、少しの不安や焦りを感じることはありませんか。
若い頃は好きだったおしゃれも、年齢や体型の変化、ライフスタイルの変化とともに、なんだか難しく、重荷のように感じてしまう。トレンドを追いかけるのも疲れたし、かといって無難すぎるのも寂しい。周りの目が気になる。「きちんとしなくちゃ」「もっとおしゃれにならなくちゃ」。
そんな風に感じているとしたら、それはもしかしたら、ファッションが「楽しむもの」から「こなすべき義務」に変わってしまっているのかもしれません。
「こうあるべき」を手放してみる
「おしゃれであること」が、いつの間にか自分を縛るルールになってしまうことがあります。 「この年齢ならこういう服」「この体型は隠さなくちゃ」「流行遅れはダメ」 様々な「こうあるべき」という考えが頭の中にあると、服選びはどんどん窮屈になっていきます。
でも、「ゆるっとファッション手帖」でお伝えしたいのは、完璧な正解なんてない、ということ。ファッションは、自分自身が心地よく、ごきげんでいられるためのツールで良いのです。
もし今、ファッションが義務のように感じているなら、一度その「こうあるべき」という重たい鎧を、少しだけ下ろしてみませんか。
小さな一歩で、おしゃれを「自分ごと」にする
義務のように感じるおしゃれを、再び自分のための楽しみに変えるには、大きな変化は必要ありません。まずは、ほんの小さな一歩から始めてみましょう。完璧を目指さなくて大丈夫です。
ステップ1:今日の自分を「悪くない」と認めてみる
朝、鏡の前に立ったとき、つい気になる部分に目が行きがちです。「ここがもう少しこうだったら…」と思ってしまうかもしれません。
でも、あえて「今日の自分、悪くないな」「この服を着ている自分、結構好きだな」と、良いところに目を向けてみてください。たとえほんの一瞬でも、自分を肯定的に見る時間を持つこと。これは、おしゃれを楽しむ上でとても大切な土台になります。
今日の服が昨日と同じでも、シワがあっても、アクセサリーをつけ忘れても大丈夫。「これでいいや」ではなく、「これが今の私」と受け止める練習をしてみましょう。
ステップ2:クローゼットの「好き」に改めて目を向ける
クローゼットには、「なんとなく買った服」「似合うと思って頑張って買った服」など、様々な服があると思います。その中で、「これ、好きだったな」「着ると気分が上がるな」という服に改めて目を向けてみてください。
それは、袖を通していなくても良いのです。ただ眺めるだけでも構いません。なぜそれが好きなのか、色や形、素材?それとも着ていた時の思い出? 理由を考える必要はありません。ただ「好き」という自分の感覚を大切にしてみましょう。
そしてもし、すぐに着られそうなものであれば、次に出かけるときに袖を通してみるのも良いかもしれません。完璧なコーディネートを考えず、手持ちのベーシックなアイテムと合わせてみるだけでも、新しい発見があることがあります。
ステップ3:外の世界を「気楽に」眺めてみる
街を歩いている人、雑誌やSNSで見かけるおしゃれな人。以前は「自分には無理だ」「真似できない」と距離を感じていたかもしれません。
でも、今は「参考にしなきゃ」「買うものを決めなきゃ」というプレッシャーなしに、ただ「いいな」「素敵だな」と感じるものを気楽に眺めてみてください。
あの人の着こなしの色合わせがいいな。このお店に飾ってある服、形が綺麗だな。SNSで流れてきた写真の雰囲気、好きだな。 ただ「いいな」と感じる感度を少しずつ育てていくことが、これからの服選びのヒントに繋がります。すぐに試せなくても、今は情報を集めるだけで十分です。
大切なのは「自分にとっての心地よさ」
おしゃれは、誰かに評価されるためにするものではありません。もちろん、自分自身が心地よく、自信を持って過ごせることは、人との関わりにも良い影響を与えます。でも、その順番を間違えないことが大切です。
まず、自分がどうありたいか。何を着ている時に心地よいと感じるか。 流行っているから、ではなく、自分にとって「これで心地よい」「これを見たら気分が上がる」という感覚を大切にしてみてください。
ファッションは「こうあるべき」というルールでがんじがらめになる必要はありません。完璧を目指さず、自分に優しく、ほんの小さな一歩から、心地よいおしゃれを再開してみてはいかがでしょうか。