毎日の服選びに疲れたら。「ファッションの制服化」で心軽やかに
毎日何を着るか悩んでいませんか?
朝起きて、クローゼットの前で「何を着よう…」と立ち尽くす時間。 流行を取り入れようと頑張ってみたり、体型を隠せる服を探してみたり。そうして買った服なのに、いまいちピンとこなかったり、結局いつも同じような服に手が伸びたり。 クローゼットは服であふれているのに、「着る服がない」と感じてしまう。そんな経験、きっと多くの方がされているのではないでしょうか。
かつてはファッションを楽しめていたのに、年齢や体型の変化、ライフスタイルの変化とともに、服との向き合い方が難しくなったと感じているかもしれません。トレンドを追いかけることにも疲れてしまい、「おしゃれをしなきゃ」というプレッシャーだけが募る…。「もう、何を着ても似合わない気がする」と、ファッションから少し距離を置いている方もいるかもしれませんね。
でも、「おしゃれをしたい」という気持ちが完全になくなったわけではないはずです。もっと気楽に、自分らしくファッションを楽しめたら、きっと毎日が少し明るくなると思うのです。
そこで今回は、「ファッションの制服化」という考え方をご紹介します。これは決して毎日同じ服を着ることではありません。自分にとって心地よく、自信を持って着られる「基本パターン」をいくつか決めて、服選びの悩みを減らそうという考え方です。
ファッションの「制服化」とは?
「制服化」と聞くと、会社や学校の制服のように、毎日全く同じものを着るイメージを持つかもしれません。しかし、ここで言うファッションの制服化は、そうではありません。
これは、自分にとって「これを選べば間違いない」「これを着ていると心地よい」と感じる服の組み合わせや、お気に入りのアイテムをいくつかパターンとして持つことです。例えば、
- 自分に似合う形や色のトップスと、それに合わせやすいボトムスの組み合わせ
- 一枚で決まる、着心地の良いワンピース
- お気に入りのインナーと、それを引き立てる羽織りもの
など、いくつかの定番パターンをクローゼットの中に用意しておくのです。
この「制服化」を取り入れることで、次のようなメリットが生まれます。
- 服選びの時間が大幅に短縮される: 考える時間が減り、朝の準備がスムーズになります。
- 無駄な買い物が減る: 自分にとって本当に必要な服、心地よい服の基準が明確になるため、「なんとなく流行っているから」「安かったから」といった理由での衝動買いが減ります。
- 自分にとっての「似合う」「心地よい」が明確になる: 様々な服を試すよりも、お気に入りのパターンを繰り返すことで、本当に自分に合う素材やシルエット、色などが自然と見えてきます。
- クローゼットがすっきりする: 着ない服が減り、お気に入りの服だけが並ぶ心地よいクローゼットに近づきます。
- 「こうあるべき」から解放される: 毎日違うおしゃれをしなければ、色々なトレンドを取り入れなければ、といったファッションに対するプレッシャーから解放され、「これでいいんだ」と自分を肯定できるようになります。
ゆるっと始める「制服化」のヒント
「制服化」と聞くと、少しストイックに聞こえるかもしれませんが、ゆるっと始めるのがポイントです。完璧を目指す必要はありません。
ヒント1:今のクローゼットを「心地よさ」で見てみる
まずは、今持っている服を全て広げてみましょう。そして、「着る・着ない」ではなく、「着ていて心地よいか・心地よくないか」という視点で見てみてください。
- どんな素材の服を着ている時に、肌がリラックスしているか
- どんなシルエットの服を着ている時に、体型を気にせずいられるか
- どんな色の服を着ている時に、気分が明るくなるか
- 洗濯やお手入れが楽な服はどれか
完璧な断捨離ではなく、まずは「自分は何を心地よいと感じるのか」を知ることが第一歩です。
ヒント2:自分にとっての「安心パターン」を見つける
心地よいと感じる服の中から、よく手に取る組み合わせや、着ていると褒められることが多い服など、「これを選べば安心できる」というパターンをいくつか見つけてみましょう。
例えば、
- 肌触りの良いベージュのニットと、体型を拾わない黒いパンツ
- ウエストを締め付けない、ダークカラーのワンピース
- お尻が隠れる丈のトップスと、ストレッチの効いたジーンズ
など、具体的なアイテムを思い浮かべてみてください。特別な服である必要はありません。日常の中であなたが一番リラックスでき、自分らしくいられる服が「安心パターン」の元になります。
ヒント3:基本パターン+小物で変化をつける
「制服化」は毎日同じ格好をすることではありません。基本のパターンがいくつか決まったら、それに変化をつけるのは小物やアクセサリーの役割です。
例えば、同じニットとパンツの組み合わせでも、
- パールのネックレスをつける
- 色のきれいなストールを巻く
- デザイン性のある靴やバッグを合わせる
- メガネやヘアアクセサリーを変える
といった工夫で、印象はぐっと変わります。基本となる服はシンプルでも、小物で自分らしさや季節感を取り入れることができます。
完璧じゃなくていい。「これでいい」を大切に
ファッションの「制服化」は、おしゃれの手を抜くことではありません。自分にとって本当に心地よく、納得できる服を厳選し、それを大切に着るという、とても豊かな考え方です。
毎日同じパターンでも、たまには違う服を着たくなっても、どちらも間違いではありません。大切なのは、「こうあるべき」というルールに縛られず、「今の自分が心地よいと感じるか」を基準に服を選ぶことです。
クローゼットを「たくさんあるのに着る服がない場所」から、「私にとって心地よい服だけが並ぶ場所」に変えていく。それは、服選びの悩みを手放し、もっと自分を肯定できるようになるための、小さな一歩かもしれません。
あなたにとっての最適な「ゆるっと制服」を見つけて、ファッションをもっと心軽やかに楽しんでみませんか。