「かしこまりすぎなくていい」場所や場面で心地よく服を選ぶヒント
「ちゃんとしなきゃ」の服選び、疲れていませんか
お友達と少し雰囲気の良いレストランに行くとき。 初めて訪れる場所へお出かけするとき。 あるいは、家族のちょっとした集まりに参加するとき。
そんな時、「どんな服を着ていけばいいのだろう」と悩んでしまうことはありませんか。周りの方から浮いてしまわないか、失礼にあたらないか、ついつい「ちゃんとしなきゃ」という気持ちが先立って、服選びが億劫になってしまうこともあるかもしれません。
かつては「TPOに合わせてきちんと服を選ぶことが大人のマナー」と言われ、その言葉に縛られてきた方もいらっしゃるかもしれません。もちろん、場所や状況に敬意を払うことは大切です。でも、その「きちんとしなきゃ」が自分自身を窮屈にさせてしまっているなら、少し肩の力を抜いて考えてみませんか。
「こうあるべき」という固定観念を手放して、場所や場面での服選びをもっと心地よく、自分らしく楽しむためのヒントをいくつかご紹介したいと思います。
「ちゃんとしなきゃ」を「心地よく過ごすために」に変えてみる
場所や場面に合わせた服を選ぶとき、一番に考えるべきは「誰のため」でしょうか。多くの場合、その場にいる他の人への配慮や、場の雰囲気に合わせることだと思います。それはもちろん素敵な心配りです。
ただ、その「配慮」が行き過ぎて、「自分がちっともリラックスできない服」を選んでしまったり、「似合わない、好きでもない服」を着て無理をしてしまったりするのは、少し残念かもしれません。
そこで、「ちゃんとしなきゃ」を「その場にいる自分自身と、周りの人たちが、みんな心地よく過ごすために」という視点に変えてみてはいかがでしょうか。
自分が着ていて心穏やかでいられるか。 一緒にいる人が、こちらの服装を見て気まずい思いをしないか(過度にカジュアルすぎたり、場違いな露出があったりしないかなど)。
この二つを満たせていれば、多くの場合、その場のファッションとしては十分心地よい状態と言えるのではないでしょうか。
具体的な場面で考える、心地よい服選びのヒント
例えば、特定の場面でどのような服を選べば「かしこまりすぎず、心地よく過ごせる」かを考えてみましょう。
友人との少し改まった食事
普段より少しだけきれいめを意識すると、気分が引き締まります。でも、かしこまりすぎる必要はありません。
- 普段着のブラウスを少しきれいめなスカートやパンツに合わせる
- ワンピースなら、リラックス感のある素材(ジャージーなど)でも、アクセサリーをプラスする
- 足元は歩きやすいパンプスや、きれいめなフラットシューズを選ぶ
「きちんと感」は、無理にジャケットを着たり、全身をフォーマルアイテムで固めたりしなくても、服の素材やシルエット、そして清潔感で十分表現できます。自分が普段から好きで、心地よく着られるアイテムを軸にするのがおすすめです。
美術館や観劇など、文化的な場所へのお出かけ
静かで落ち着いた雰囲気の場所では、音の鳴るアクセサリーを避けるなど、周りの方への配慮があるとより素敵です。服装自体は、普段よりほんの少しだけ落ち着いた雰囲気で。
- ゆったりとしたシルエットのニットやブラウスに、落ち感のあるパンツやスカート
- 足元は歩きやすく、少しだけきれいめなスニーカーやローファー
- 色は派手すぎないものを選ぶと馴染みやすい
これも、普段の自分のスタイルから大きく変える必要はありません。「いつもの私」の延長線上で、少しだけトーンを落ち着かせたり、カジュアルすぎるアイテムを避けたりするだけで、心地よく場に馴染むことができます。
仕事以外の家族や親戚との集まり
親しい間柄での集まりなら、何よりもリラックスできる服装が一番です。清潔感があれば、かしこまる必要はありません。
- ご自宅での集まりなら、座っていても楽なゆったりしたパンツやスカートスタイル
- 少し外に出る場合は、温度調節しやすい重ね着スタイル
- 体の締め付けが少ない素材の服を選ぶ
「ちゃんとして見えなきゃ」という意識よりも、「みんなで楽しく過ごせるか」を優先して、自分が心からリラックスできる服装を選びましょう。
大切なのは「自分が心地よくいられるか」
場所や場面に合わせた服選びで一番の基準にしたいのは、結局のところ「自分がその服を着ていて、心地よくいられるか」です。
どんなに「この場にはこれが正解」と言われるような服を着ていても、体が締め付けられて苦しかったり、慣れない服でソワソワしてしまったりしては、せっかくの時間が楽しめません。
おしゃれをして気分を上げることも素敵ですが、「ちゃんとしなきゃ」というプレッシャーで自分を追い詰める必要は全くありません。
清潔感を大切にしながら、自分が一番リラックスできる服を選ぶこと。 その上で、一緒に過ごす人へのちょっとした心配りをプラスすること。
これだけで、場所や場面での服選びはぐっと心軽やかなものになります。
まとめ
場所や場面に合わせた服選びは、つい「こうあるべき」という固定観念に囚われてしまいがちです。でも、ファッションは自分を表現し、心地よく毎日を過ごすためのもの。
「ちゃんとしなきゃ」というプレッシャーを少し手放して、「自分が心地よくいられるか」を一番の基準にしてみてください。
- 完璧な「正解」を探すのをやめてみる
- 「誰のため?」と考えた時に、自分の心地よさも大切にする
- 具体的な場面で、少しだけ「きれいめ」や「落ち着いたトーン」を意識する程度で十分
- 清潔感を大切にする
場所や場面に合わせた服選びも、もっとゆるっと、心軽やかに楽しんで良いのです。今のあなたが一番心地よくいられる服装で、どんな場所へでも自信を持ってお出かけしてください。